例:He seems that he is proud of his son.
「彼は自分の息子を誇りに思っているようだ」・・って内容の英文ですが
これ文法的には誤りなんです。

この記事を読めば「なぜこれが誤りなのか」「正しくするにはどうしたら良いか」が分かるよ
この記事で分かること
・seem to / seem that の使い分け
例文の解答

まずは、さっきの例文の誤りを訂正した英文をご紹介します。
It seems that he is proud of his son.
He seems to be proud of his son.
(彼は息子を誇りに思っているようだ。)
※2パターンのどちらでもオッケーです。

なんでこうなるかは、最後まで読んだら分かるよ
【It seems that S V】を暗記しよう

seemを使いこなすためにまずすべきこと・それはこれ↓の暗記です。
It seems that S V.(SはVのようだ)

数学の公式のように、これを丸暗記してください
S=主語・V=動詞です。
これを使った例文をいくつか見てみましょう。
現在形のパターン
例:It seems that Judy is a teacher.
ジュディは教師をしているらしい。
例:It seems that he likes a dog.
彼は犬が好きらしい。
過去形のパターン
It seems that S V.(SはVのようだ)
のVは過去形にもできます。
例:It seems that Judy was a teacher.
ジュディは教師をしていたらしいよ。
例:It seems that he liked a dog.
彼は犬が好きだったらしいよ。
It seems that S V の組み合わせは厳守
大事なポイントがあります。
それはIt seems that という組み合わせは代えてはいけないということ。
NG例
She seems that SV
There seems that SV

It は他の語に置き換えられないよ!
一番最初の例文が誤っているのはこの点でした。
It seems that の使い方まとめ

ここまでのおさらいです
It seems that S V.(SはVのようだ) を覚える。
It は他の語に置き換えてはだめ
【補足説明】仮主語・意味上の主語
ここでIt seems that S V.(SはVのようだ)の It について補足しておきます。
このItは「それは」と訳しません。
このようにただ置いてあるだけの主語を仮主語(かりしゅご)と呼びます。
それに対して、実際に文章の中心となっている主語を意味上の主語と呼びます。
例:It seems that he is proud of his son.
仮主語⇒It
意味上の主語⇒he
S seems to do の文章の作り方
S seems to doという表現パターンの作り方もみてみましょう。
基本となるのはさっき覚えたIt seems that S V.(SはVのようだ)です。
仮主語を意味上の主語に置き換える
S seems to do という文を作る作業は
この「意味上の主語」を文頭に置く(=Itに置き換える)
ということです。
具体的に見ていきましょう
seem to do の文の作り方
例:It seems that he is proud of his son.
It の代わりにHeを置くとこうなります。
He seems that is proud of his son.(未完成な文)
さらに、主語が It でなければ It seems that S V. の形はつくれませんのでthat も消えます。
He seems is proud of his son.(未完成な文)
”is proud of his son ”が主語のない状態で取り残されてしまいました。
ここで不定詞の登場です。
不定詞は欠けた主語の代わりをすることができます。
He seems to is proud of his son.(未完成な文)
不定詞は【to + 動詞の原形】。
ですから is は原形に直します。
He seems to be proud of his son.

これで完成です
書き換え例
It seems that の文をseem to do の形にした例を紹介します。
例:ジュディは教師をしているらしいよ
It seems that Judy is a teacher.
Judy seems to be a teacher.
例:彼は犬が好きらしいよ。
It seems that he likes a dog.
He seems to like a dog.
seem to do の使い方まとめ
基本は 【It seems that S V.(SはVのようだ)】!
これをseem to do という形に変形していきます。
手順
1・It を意味上の主語に置き換える
2・主語がItではないときはthatは消える
3・欠けた主語の代わりに不定詞を置く
一旦理解できたら、こちらのパターンも機械的に S seem to do と丸暗記でオッケーです。

仕組みが分かっていると覚えやすいよね
S seems to have 過去分詞 のパターン
seem to do・ It seems that の使い分けを説明してきました。
最後にもうひとつ例を挙げたいと思います。

過去形のパターンもちょっと説明しておきます
例:It seems that Judy was a teacher.
ジュディは教師をしていたらしいよ。
これは前に紹介した例文です。
「この文をseem to do で表現したときにどうなるか」を見てみましょう。
結論はこれ
Judy seems to have been a teacher.
不定詞の後ろが現在完了形になります。
この文章は「~していたらしい」と過去のことを現在の話題にしていますね。
このような時間差は完了形であらわされることがあります。
これは動名詞などでも共通する考えなので、ちょっと頭に入れておくと役立ちます。
まとめ
「~のようだ」という文は
・It seems that S V
・S seems to do
と二通りの書き換えが可能。
ただし 主語が It 以外の場合は that は使えない。
過去の事を表現する時には
S seems to have 過去分詞 という形になる。
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